屋形船の歴史 ―舟遊びは昔から「ちょっとぜいたく」

屋形船の現代

2020年04月07日 13時14分

最近の屋形船の進化は著しく昔では想像が付かないほどです。当然ながらエアコン完備。かつて舟遊びは夏の風物詩でしたが、今や一年中楽しめます。忘年会・新年会を屋形船で楽しむ人もたくさんいます。また、清潔な水洗トイレも、すべての屋形船が標準装備しています。カラオケを装備した屋形船も多くなっており、宴会で歌も楽しめます。
さらに、展望デッキをそなえた屋形船も最近あらわれてきました。東京の夜景はなかなかどうして、捨てたものではありません。そして、このごろ静かなブームになっている「工場萌え」の人びとも、迫力ある工場ビューを楽しむことができるでしょう。夜ばかりではなく、サクラの季節には花見も楽しめます。浅草周辺や隅田川の桜並木は、船上で離れて眺めるとたいへん見事です。
 
伝統的な屋形船は座敷が主流でしたが、座席が掘りごたつ式の船も多くなっています。またイス席の船もあり、100人以上の乗客を収容できる大型船もあらわれてきました。
 
提供される料理は、伝統的な天ぷらや刺身を中心とした和食が主流です。釣り船なら客が釣った魚を料理して出すこともありますが(陸に戻ってから)、屋形船は陸で仕入れた食材で料理を提供します。
伝統的メニュー以外の料理も見られるようになっています。フレンチやイタリアンもありますし、もんじゃ焼きが楽しめることもあります。
さらに、宴会にコンパニオンや芸人さんを呼ぶこともできます。もちろん追加料金は発生しますが、落語家、漫才コンビ、マジシャンなど、予約時に手配を頼めば、船宿の方で呼んでくれます。
 
このように、船宿それぞれの努力とくふうにより、屋形船の舟遊びはどんどん進化しています。

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